人前式とは?本来の意味と祝言との関係を解説

feb 14, 2026 / Column

人前式とは、宗教に依らず、参列者の前で結婚を誓う挙式スタイルです。

神前式や教会式のように特定の宗教儀礼に基づくものではなく、
立会人であるゲストに結婚を承認してもらう形式です。

しかし、この「人前式」という形は、突然生まれたものではありません。

その思想的源流は、日本で古くから行われてきた「祝言(しゅうげん)」にあります。

 

神前式が主流になる前の結婚式

現在広く知られている神前式は、明治33年(1900年)の大正天皇ご成婚をきっかけに

一般化しました。

それ以前、日本の結婚は各家庭で行われる祝言が中心でした。

祝言は、神社ではなく自宅で行われる婚礼儀礼です。

家と家が結びつく場として、
親族や地域の人々が立ち会い、
盃事やあわせ水などの生活儀礼が執り行われました。

つまり、結婚は宗教儀式というより、社会的な承認の場でした。

祝言とは何か

祝言とは、婚礼を祝う席のことです。

そこでは、

  • 盃事
  • 水合わせ
  • 花嫁のれん

など、地域ごとの生活儀礼が行われました。

重要なのは、「誰の前で誓うか」です。

それは神ではなく、家族と地域社会でした。

 

人前式との違いと共通点

人前式は、宗教に依らず、参列者の前で誓う形式です。

祝言もまた、宗教儀礼というより社会儀礼でした。

共通しているのは、「人の前で誓う」という構造。

異なるのは、祝言は家制度の中の儀礼であり、人前式は個人同士の対等な誓いであること。

人前式は、祝言の「現代的再構成」と捉える方が正確です。

なぜ人前式が広がったのか

現代では、

  • 宗教にこだわらない
  • 自分たちらしい形にしたい
  • 意味を説明できる式にしたい

という価値観が広がりました。

その中で、人前式は柔軟性の高い形式として定着しました。

しかし、本来の祝言が持っていた「生活の覚悟」という重みまで受け継いでいるかは、別問題です。

人前式の本質

人前式の本質は、

神に誓うことではなく、人に対して責任を引き受けること。

祝言が生活儀礼だったように、人前式もまた、生活への覚悟を刻む場であるべきです。

よくある質問(FAQ)

Q. 人前式は日本で一番古い結婚式ですか?
A. 「人前式」という名称は近代以降ですが、その思想的源流は自宅で行われた祝言にあります。

Q. 人前式と神前式の違いは何ですか?
A. 神前式は神社神道の宗教儀礼、人前式は宗教に依らず参列者の前で誓う形式です。

 

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